設計コスト算出の盲点

設計コストについて

設計される加工図についてですが、内容を人に伝える目的の書面です。
誰が見ても理解できるようにJIS規格は存在しているのだと思っています。

純粋に設計時にかかる時間がコストとなりがちですが、そのあとのいわゆる
”すり合わせ”の時にかかるコストを考えてみましょう。

価格差が生じる図面”すり合わせ”

弊社では頂いた図面がJIS規格図面で有れば見積り価格は下がると考えておりました。
しかしながら、色々な図面を見る機会が有り、実際に見積りを行ってきた記憶の中で
この図面は通常よりも見積りがスムーズに進み、加工工程が早く思いつき、

価格が出しやすい図面ではないか?と考えらせられる図面をあるお客様より頂きました。

DXFとPDFを頂き、図面には下記の文面が添えられています。

穴径はすべて御社の保有金型で一番近い金型を使用する。±0.2以内
曲げ加工がある端面からの寸法は±0.5mm以内

材料は個取り図参照し材料費用を抑えたい。

的確に見積価格を下げる意思が伝わってきます。

もちろん、できる範囲内でお見積もりし受注となりました。

必要なのは情報です。
見積り前だからDXFはいらない。なんてことは有りません。
価格差が生じます。

曲げ加工時の曲げR

板厚2mmの図面に内R2 と図面指示があったとします。

本当に必要ですか?

まず、なぜ内Rが必要なのでしょうか?
どう加工されたくないのでしょう?

曲げRの近くにR2の部品が取り付けられるからで有れば分かります。
隙間をなくしたいのですよね。

R3とかで大きなRで曲げられたくない。とか。
逆に小さなRで曲げられてクラックが入って欲しくない。とか。

それ以外は、板厚が2ミリだからでしょうか?
通常板厚が2ミリの曲げ加工でも1ミリや3ミリでも使用する金型の先端R径は0.2Rです。
板厚に合った適正なダイ幅を管理する事によりクラックの無い、安定した曲げが実現できます。

内R2と書かれた場合は通常外の金型を使用します。

上記の場合、予想となりますが1.8Rくらいの金型が必要ですね。
この部分が本当に必要ですか?の部分です。

通常とは違った曲げ加工を施工するわけですから価格差は当然発生します。
通常曲げであれば日頃の管理された数値を当てにできますが通常外は都度確認です。
その為、テスト回数、材料費、作業時間とも増えて価格上昇します。

では、どう指示をするか?

簡単です。(下記は安価な順です)

曲げRを大きくしたくない場合は 曲げRは最小曲げとする と図面に記述する
クラックや折れが不安な時は 曲げR部はクラック無き事 と図面に記述する
外Rを指定したいときは 外R○○ と指示してください。
内Rを大体指定したいときは (内R○○) と指示してください。
※( )かっこがキモです。

もちろん、精度が必要な場合はお好きなだけ指示してください。
弊社は0.2Rを初め0.5R・0.8R、1Rからは2R・3Rと1R刻みで30Rまで曲げ用金型を
31R以上は90R前後まで各種、取り揃えています。

弊社の50年のノウハウを結集した安定加工とコストを考えた”最善”をご提供します。
小さな曲げ用金型で有れば自社製作が可能です。