日本の 町の あなたの 板金工場
若井製作所

測定器の校正を行う

測定器の校正を行っているか?

お客様より頂いたお話で、他社案件で寸法にばらつきがあって困っている。
公差内なんだけど公差が大きいため、寸法に揺らぎがあると次工程で時間がかかる、、、と
言ったお話を頂きました。

御社ではどのくらいの揺らぎが出るかと聞かれ、正直に製作ロット内は±0.1mmで、
LOT毎の揺らぎについては±0.2mm位です。と答えました。

即刻、ご注文を頂き、納品しご満足いただいたみたいですが、後日談を聞きました。

その会社様では公差を厳しくすると単価が上昇するとの回答だそうです。
寸法に揺らぎが発生する原因を特定しないといけませんがこの時点では不明との事でした。
お客様自身が色々調べているうちに計測器の誤差があるのではないかという観点から、、、
判明しました。

計測器自体にゆらぎが有ったのです。

掻い摘んで書くと図面上は135.0mmで普通公差±0.5mmの案件です。
試作後、作業者Aが測ると135.1mmで作業者Bが測ると135.3mmでした。
まあ、測り方の違いで出ることもあるだろうと思い、もう一度計測すると
作業者Aは135.3mmで作業者Bは153.4mmでした。

念の為、校正時期の確認をすると不明、、、だそうで、、、

結果、ある程度(半年)まで、さかのぼり計測のやり直ししたそうです。
1500近い個数を、、、

不良も多数出てきたそうで、怖いお話でした。

校正とは計器類の狂い・精度を、標準器と比べて正すこと。を指します。

校正周期については、ISO9001での取り決めではございますが
”定められた間隔又は使用前に、国際又は国家計量標準にトレース可能な計量標準に照らして校正又は検証する”
となっています。

校正の必要性は、ISO9001の要求を満たす目的だけではなく
品質 ・ 計測仕様の確保 ・ 計測器自体の保全のため に必要となります。

計測機器は経年劣化等により誤差が生ずることがあります。
その誤差が測定精度に影響しないことを確認するために校正する必要があります。

弊社ではノギス・スコヤなどは社内で1年に1回校正をしております。
校正を決められた周期で行うこと自体が非常に大切だと思っております。
他の計測機につきましては決められた周期を設定して管理しております。
計測器の日常点検を行い、校正内容が保たれているかの日々の確認も必要です。

セラキャリパチェッカ
社内校正ノギス用セラキャリパチェッカ

通常、外部へ向けての発信を行う内容ではないとは思いますが
計測器の校正周期は計測器の管理者が任意に決めることができ、計測器メーカが推奨する
校正周期はひとつの目安として考える、事となり管理方法が適正かどうかの基準を確認する必要が出てきます。

確認方法は計測器の台帳、もしくは校正管理表を提示してもらうのが簡単ですね。