保有金型とレーザー加工について

板金加工においてタレパン加工を行う場合、金型を数百から数千保有していないといけません。
レーザー加工を行う場合は金型の必要は有りません。

保有金型がある場合とない場合では一つの穴開けにかかる費用に差が大きく出てしまいます。
例として
φ5.1の穴が必要で保有していない場合は小ロットで有れば5.0φであけてからドリルや
リーマ加工をする。
多ロットの場合、は1型購入(概算30000円程度)しての加工が必要です。

下記では保有金型での加工とレーザーでの加工をメリットとデメリットを材料種に分けて考察します。

それぞれ、いいとこ取りを目指しましょう。


アルミ

必要な加工の仕上がりぐらいで加工方法を選定することが多いです
素材のままやアルマイトメッキなどの場合はタレパン加工
塗装案件やバレル研磨などの場合はレーザー加工
タレパンは0.5mmから6.0mmまで加工できます。
1.2mmから3.0mmまでは製品の形状によりレーザー加工の選択が可能です。
それ以外は後工程の費用が掛かるため、レーザーでは安価製作はできない場合が多いです。

タレパン加工 0.5mmから6.0mmまで

メリット

保有金型が有れば最も安価な製作が可能
寸法精度が0.05mm以下で出せる
ダレ・バリ側ともに綺麗な加工が可能
タップ下穴を加工可能
脱脂すればそのまま溶接が可能

デメリット

柔らかい普通アルミなどはバリが多く出る(除去は可能)
厚板(4mmから)の場合、金型の確認が必要。雄型は有っても雌型がなければ費用が発生する

レーザー加工

メリット

異形穴、自由曲線を加工する場合安価製作が可能
複数の部品を同時に加工できるため、コストダウン可能
厚板3mm~10mm位までも加工可能な場合がある

デメリット

除去できないバリが発生する場合がある(硬化してしまう)
カエリが発生する
反りが発生しやすい(~1.5mm)
裏傷を防ぐことが難しい
スリットが多く入った製品などは熱影響で反りが発生しやすい。(何ミリでも)
加工する線が長い製品(風穴やスリット)はタレパンに比べて高価
加工穴からそのままタップ加工はできない(公差に外れる場合がある)
高精度な加工には不向き(熱影響も考える必要がある)


鉄板 0.5mmから3.2mmまで

安価加工範囲 製品の形状によりますが
タレパンの加工範囲 0.5mmから3.2mm
レーザーの加工範囲 1.6mmから9mm
必要な仕上がりや2次加工などによって選定します。

タレパン加工

メリット

金型を保有していれば安価製作が可能
タップ下穴の加工を行える
寸法精度を0.05mm以下で出せる
曲げ加工時に素材に熱だ加わっていないため、曲げ金型の消耗が少なく安価(量産品)

デメリット

バリが発生する
ダレが発生する
異形穴や自由曲線は割高となる
複数の部品を同時に加工する場合、金型数が決まっているため、加工できない場合がある
板厚よりも細いスリットなどは加工できない
厚板の加工は苦手(金型を消耗するため価格上昇する)

レーザー加工

メリット

加工する線の長さで価格が決まるため、加工価格が安定する
異形穴、自由曲線を加工する場合安価製作が可能
複数の部品を同時に加工できるため、コストダウン可能
板厚よりも細い線を描くことができる場合もある
厚板(4mm~10mm位まで)も加工可能

デメリット

バリが発生する
表面にシャープエッジが発生する
反りが発生しやすい(~1.2mm)
裏傷を防ぐことが難しい
スリットが多く入った製品などは熱影響で反りが発生しやすい。(何ミリでも)
加工する線が長い製品(風穴やスリット)はタレパンに比べて高価
加工穴からそのままタップ加工はできない(公差に外れる場合がある)
切断面が硬化したり、バリやカエリが曲げ加工時に金型を消耗するため曲げ加工費用は上がる
(小さな加工品に顕著に出る)
高精度な加工には不向き(熱影響も考える必要がある)


ステンレス

タレパン加工

メリット

バリの発生が少なく、次工程で安価傾向にある
寸法精度が出しやすい
タップ下穴が可能
切断面が綺麗

デメリット

厚板の加工が難しい(2.5mm~)
表面にシャープエッジが発生する
異形穴や自由曲線は出来ない場合が多い
鉄板と同じで板厚よりも細いスリットなどは加工できない

レーザー加工

メリット

鉄板と同じ
+
せん断面が綺麗

デメリット

鉄板と同じ
+
バリの除去が難しい場合があるため、費用増


銅・リン青銅・真鍮など

タレパン加工

メリット

薄板の加工が可能(t0.3mmから)
鉄板と同等の加工が可能

デメリット

薄板の場合、バリが発生しやすい
柔らかい材料の場合、圧痕が発生する場合がある

レーザー加工

全般的に不向きです。
厚板のラフな加工時のみ選定します。


以上です。
それぞれの特性を生かしてのお見積もりやご提案などは加工業者の腕にかかっている部分が有ります。
ご相談ください。