タップ、ネジ切りについて

タップとは

タップとはネジ切加工を施す工具の呼称です。
一般的な形状のタップは、食いつき部・溝部・ねじ部・シャンク部で構成されている。決められた下穴へタップを差し込み、決められたトルク・回転数でネジ切をします。
めねじを作る方法には、タップ加工のほかに旋削・フライス・放電加工が有り、タップを利用したメネジ加工は安価で簡単に加工できるとされています。
加工途中にタップが折れてしまうとワークの中に残ってしまい、工作物を使えなってしまいます。

タップの種類

タップの種類は主にハンドタップ・スパイラルタップ・ポイントタップの切削タップか
ロールタップ(盛り上げタップ)の成形タップに分かれます。

基本的に切削タップの方が下穴が小さく、ロールタップは下穴が少し大きめです。

切削タップには切削時に出る切りくずを排出する溝が有ります。
ロールタップは切りくずを発生させません。

メネジ精度はロールタップの方が高いですが決められた数値を守った加工の場合です。

貫通穴に使用する場合と止まり穴に使用する場合でもタップ種の得意不得意があります。

また、バーリング加工を施した穴に加工するバーリングタップなどがあります。

ハンドタップ

ハンドタップにはストレートの溝があります。
加工時の切りくずは細かく、溝の中にたまります。
貫通穴と止まり穴に使用できます。
特徴としては刃先の強度が強いため、硬い材料に向いています。
1番(先タップ)・2番(中タップ)・3番(仕上げタップ)と3に分けて加工します。

手動の場合はタップレンチを使用します。
ドリルで規定の下穴径を加工し予め面取りを施しておくのがポイントです。

タップ加工時は2/3回転させたら1/3回転戻すのが基本で分かりやすく加工するために半分回転したら1/4戻すのが簡単です。

タップ加工時に斜めに加工してしまうとネジは緩くなってしまいますので垂直に加工できるよう1番タップ時には気を使います。

もし、タップが折れてしまったら青ざめてしまいますが小さなものなら細穴放電加工機でタップを除去する方法もあります。

スパイラルタップ

螺旋状の溝があるタップをスパイラルタップと呼称します。
切りくずの排出性が非常に良く、下穴が止まり穴でも通り穴でも加工できます。
右ねじ用のタップには右ねじれの溝があり、工具の進行方向と逆に切りくずを排出しながらめねじ加工を行う。
下方向に加工する場合は上側へ排出されます。
切削タップの中では、刃先が鋭く切れ味が良いです。
回転数やトルクを管理できていないと逆に難しいタップとなり得ます。

スパイラルタップは、溝の形状違いで加工できる金属が決まります。
ねじれの角度が鋭角(加工面を0度としたら90度方向)形状では炭素鋼などの一般的な金属に適しています。

ポイントタップ

下方向に加工する場合は下側へ排出する機構の溝(ポイント)をもったタップがポイントタップです。
切りくずを工具の進行方向へ排出するため、通り穴の加工に向いています。
溝に切りくずがたまらないので、切りくず詰まりやねじとタップの間に切りくずが噛んでタップが折損するといったトラブルがおきにくい。工具の全体剛性も比較的大きいので、安定したねじ加工ができる。

ロールタップ

下穴を成形させることによりめねじを形成させるタップがロールタップです。
基本的に切りくずが出ないので切りくずを排出させる溝はありませんでしたが、タップ自体の冷却や成形の補助で使用する油脂の潤滑を目的とした溝がついているロールタップが現在の主流です。

基本的に軟鋼向きでアルミの加工に適しています。

メネジ精度は安定し良好な形状を成形できますが、強度が明らかになっていない点が有り、航空機などの安全性を求められる製品には使用しません。

管用タップ

平行ねじ・テーパねじの2種類があります。
平行ねじは通常の機械的結合に使用される平行ねじの加工に使用します。
テーパねじは水道管・ガス管等耐密性を要するテーパねじ(円錐状に直径が次第に減少しているねじ)の加工に使用される別名 ガスタップ です。

タップ検査

検査用のゲージを使用し止まりと通りを確認します。
また、タップ加工後の山の高さの検査をするためにピンゲージにて検査します。

しかしながら、図面で取り決められた下穴径に決められたタップを使用し加工する場合も有ります。

例 ボルトの抜け止め用
わざと大きめの下穴にタップ加工を施しぶらぶらだけど抜け落ちない状況を作る
長丸(小判穴)形状にあけた穴にタップ加工を施しセンターへ誘導する。
以上のような加工も行います。

材料

タップは、高速度工具鋼・低合金の工具鋼で作成されています。
最近はSKで作られたタップが減少してきました。

タップ下穴(参考値)

タップ下穴加工をタレパンやレーザー加工にて行った場合、必ずテーパーになり、加工方向が限定されるため、ネジゲージでの確認は必須です。

場合によっては下穴を小さく加工する場合も有ります。

ボルト呼び径ピッチ切削 下穴転造 下穴
M1.40.31.3
M1.70.351.5
M20.41.61.8
M2.30.41.92.1
M2.50.452.1
M2.60.452.22.4
M30.52.52.75
M40.73.353.67
M50.84.254.6
M5.50.550
M6155.5
M81.256.87.5
M91.257.8
M101.58.5
M121.7510.3