ナット溶接と他の方法

板金加工においてナットの溶接は昔から行われてきました。

板金加工品においてネジを使う場合、タップ加工・バーリングタップ加工・ナット溶接・ナット圧入・スタッド溶接など、様々な加工方法が有り、価格と性能を考えるのも難しいです。

ナット溶接はすべてステンレスで製作している案件や鉄の材料でも位置決め精度や錆びなどの不安材料はありますが現在もお話を頂く事があります。

下記はナット溶接以外の方法をまとめます。

タップ加工・バーリングタップ加工

  • タップ加工
    板厚の1/3以下のピッチを選択しないと3山立ちません。
    強度としてはアルミ品などはネジを締めていって手の力で破壊できるレベルです。
  • バーリングタップ加工
    バーリング加工をすると板厚の約1.5倍になります。
    その分、強度が増します。
    タップ加工では不安な場合などでは一番安価で有効な手段です。

プレスナット系(M3からM5まで)

昨今のプレスナットやスタッド溶接は各社、様々な製品を出されていて選択が難しい事も有り、
設計時点で圧入する部材を選択できなかったりする事が多いみたいです。

一言でプレスナットでも下記のように多種多様有ります。

カレイナット
ボブスペーサー
セルスペーサー
クリンチングファスナー
セルファスナー
ポップスペーサー

などなど

詳しくはこちらのページで紹介しています。

目的に沿ったナットを選択したが在庫が無くて他のナットを選択して設計変更が入ったりする事もよくある事です。
そこで、若井製作所が勝手に選ぶランキングシリーズプレスナット編(流通性重視)です。

1位 ボブスペーサー 価格が安くカレイナットと同じような形状のため選択することが多い
ナット自体の高さのバラツキが有り、加工精度はカレイナットに到底届かないですが圧入のしやすさや
見た目で選択することが多いです。

2位 カレイナット 価格ははっきり言って高いですが圧入方法が他のプレスナットとは違った方法で
ナット自体の高さなどのバラツキも少ないです。

3位 クリンチングファスナーやセルファスナー
丸い形状の圧入ナットで下穴径が統一されているため、3社のうち、どこかが持っていれば手に入るような感じです。価格もこなれてきていてカレイナットよりは安価ですがボブスペーサーよりは高価です。

どのメーカーにも言えることですが、材質が鉄で3価クロメートが施してある製品です。
ステンレス製となると受注生産品が多く、時期によっては1か月待ちという事も過去に何度も有りました。

また、気を付けなくてはいけない点としてはプレス圧入する方向です。
メーカーでは下穴がタレパン加工の場合はダレ方向へ圧入することを推薦しています。
詳しくはこちらをご覧ください。

スタッド溶接について

メネジ・オネジスタッド溶接案件をよく受注します。

位置決めには下向きポンチをタレパン内で加工し0.05mm以内の精度を出します。
その後、ポンチ後にスタッドの先端のとがった部分を当てて電流を一気に流します。
固着した後に一度、破壊試験をして、加工開始となります。
この破壊試験が必要なため、製品の価格が上昇します。
それでも圧入ナットの跡を塗装時にパテで埋めるよりは安価かもしれません。

ナット・ボルト溶接

オールステンレスで作りたい場合などでよく受注します。
ステンレスの圧入ナットが受注生産で納期1か月、1本100円から200円して最低発注単位が100本だったりする事も有り、安価製作には必要な加工になりつつあります。
しかしながら、加工精度はやはり、0.1から0.2mm程度となります。